お世話になります!コジマヤ興業リフォーム支援事業部です!
塗料カタログには必ずと言っていい程、掲載されている塗料の耐候性の
一つの根拠として謳われる「キセノンランプ式」促進耐候性試験グラフですが、
改めて皆さん見方しっかり、わかりますでしょうか?
本日はキセノンランプ式グラフの見方の解説です!
皆様ご存知の通り、塗料は紫外線によって劣化します。
そのため紫外線に何年程度照射され続けたら
もう限界となってしまうのかを人工的に作る仮想紫外線光により
強制的に照射し続け、時短で試験する為に用いられます。
もちろん実際の紫外線下において試験するのが一番正確ではあるのですが、
なかなかメーカーも新商品を開発してから試験を経て発売は10年後では、
その時には既に新しい技術が開発されてるかもしれませんので、
いつまで経っても発売できないという事になってしまいます。
そのため、一般的によく用いられるのが「キセノンランプ」を用いた試験機です。
では、そのキセノンランプ式試験機とは一体どのようなものなのか・・・
キセノンランプ式試験(XWOM)とは?
キセノンランプとは、別名XWOMともカタログに書かれている場合もありますが、
自然光に最も近い光源を持つ試験機とされ、各メーカーで最も一般的に使用されている
試験機です。自然光に最も近く信頼性が高いことからJIS規格(建築用仕上塗材)での
耐候性区分に採用されています。
ちなみにJIS規格でいうと「JIS A 6909」ではキセノンランプで
2,500時間照射しても光沢保持率80%を下回らないことが
「耐候形1種」という最高区分に分類されます。
照射時間の年換算方法とは?
基本的には約300時間を約1年として試験されたデータを掲載してるメーカーが多いです。
しかし、一概には同じ条件で比較できないというのが実情です。
というのも、JIS規格においても照度60~180W/㎡(300~400nm)と少し余裕を
持たせた基準となってますので、これを照度60W/㎡で照射するのか、
その3倍の180W/㎡で照射するのかでも同じ300時間でも当然変わってきます。
そのため、あくまで約300時間で1年程度という認識でお願いします。
さらにキセノンランプ式試験でも、あくまでそれは人工的な仮想紫外線であり、
実際は立地条件や昨今の異常気象もあります。
カタログ通りの期待耐候年数を120%自信満々で一般のお客様にお客様に
ご説明するのも、自然が相手なので少しリスクもつきものです。
では、上記を踏まえて実際のカタログを見てみましょう!
■エスケープレミアムシリコンの例
カタログに記載されている「JIS A 6909」とは上記に書いた通り、「2,500時間照射しても光沢保持率80%を下回らないこと」が
条件ですので、プレミアムシリコンは余裕で「耐候形1種」の基準をクリヤーしているのがわかります。
また、5,000時間照射した時に光沢保持率80%に差し掛かってますので、
5,000時間÷300時間(1年)=16.6666年とおおよその耐候年数が出せます!
そのため、これをある程度の目安としカタログにもある通り
と掲載されているわけでございます!しかしカタログにも書いてありますが
あくまで『目安』ということをお忘れなく!しかし余談ですが、皆様もご存じの通り、
「エスケープレミアムシリコン」は、価格もお安く、非常にコスパの良い塗料ですよね!
お買い求めの際は是非、当社へお問合せ下さい!
以上が「キセノンランプ式グラフの見方」の解説になります。
注)今回ご説明したのはキセノンランプ式です。この他、
■サンシャインウェザーメーター式(SWOM)
■メタルハライドランプ式(SUV)
■屋外実暴露式 など
他の試験方法で掲載されている場合もあります。
その場合はまた基準や見方は変わってきます。
それでも、何度も申し上げて恐縮ですが各メーカーでキセノンランプ式データのカタログの数値を
全く同じ条件で横並びで比較できるかといったら、なかなか一概にはそう言えないのと
さらに自然光に近い人工物による光源試験機ということで、あくまで『目安』として
商談で一般のお客様へのご説明頂ければと思います!
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創業60余年塗料専門商社コジマヤグループ
コジマヤ興業(株)リフォーム支援事業部
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