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外壁塗装の専門誌 2024.06.24

塗装業者が守るべき法規制とは?労働安全衛生法とアスベスト法改正の要点

塗装業者および塗装事業者は、労働安全衛生法やアスベスト法改正などにより、法規制の遵守や安全対策の強化が求められています。
特にこれらの法規制に関する情報の不足は罰則リスクを招き、事業の持続可能性や従業員の安全確保に影響を及ぼしかねません。
そこでこの記事では、塗装業務に関連する労働安全衛生法の基本とアスベスト法改正について解説し、注意すべき点や対策について理解を深めていただきます。

 

□労働安全衛生法の基本と塗装業務への影響

 

1:労働安全衛生法とは

 

労働安全衛生法は、職場の安全と健康を確保するための法律で、塗装業務に関連する有機則(有機溶剤中毒予防規則)や特化則(特定化学物質障害予防規則)、局所排気設備の設置、健康診断の実施、作業環境測定の実施などの規則があります。

 

2:塗装業務での法規制内容

 

塗装業務では特に、屋内で塗料やシンナーなどの有機溶剤を使う場合、局所排気設備(塗装ブース)の設置が義務付けられています。
作業環境測定が必要な作業場でこれを怠ると罰則が科される可能性があるため、定期的な測定と適切な対応が求められます。

 

3:罰則と対策

 

違反によって科される罰則には、6ヶ月以下の懲役や50万円以下の罰金などが含まれます。
特に作業環境の測定や従業員の健康診断を実施しない場合に厳しい罰則が適用されるため、事業者は法規制をしっかりと理解し、作業者の安全と健康を守るために日頃から適切な対策を行う必要があります。

 

 

□アスベスト法改正と塗装業者が守るべき法規制の影響

 

1:アスベスト法改正の概要

 

最近のアスベスト法改正により、レベル1(石綿含有吹付け材)、レベル2(石綿含有断熱材等)、レベル3(石綿含有建材など)を規制対象とし、事前調査の信頼性確保、作業基準遵守のための直接罰、作業記録の保管義務などが設けられました。

 

2:事前調査の義務化

 

事前調査は方法が法定化され、レベル3建材の工事でも義務化されました。
報告が必要な工事では、書面や目視、分析などで調査し、都道府県に報告しなければなりません。
また、建築物石綿含有建材調査者などの有資格者が調査を行う必要があります。

 

3:違反時の罰則

 

報告義務を守らなかった場合や虚偽報告を行った場合には30万円以下の罰金が科されます。
また、直接罰の導入により、施主や発注者も罰則の対象となるため注意が必要です。

 

 

□まとめ

 

労働安全衛生法やアスベスト法改正は、塗装業務における事業者に重大な影響を与える規制です。
違反による罰則を避けるためにも、これらの法律の基本を理解し、定期的な測定や健康診断の実施、事前調査と報告などに注意を払うことが重要です。
事業者は従業員の安全と健康を守りながら、持続可能な事業を展開するためにこれらの法規制を遵守し、安全で健康的な職場環境を整えることが求められます。

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