物件×塗料×数量×履歴を紐づけられる会社が、次の時代に残る
外壁塗装の差別化は、ここ数年で一気に難しくなりました。
「無機」「耐候年数」「高耐久」など、カタログに載っている言葉はどれも強く見えますが、業界全体で“言葉のインフレ”が起きています。
では、これから何で差がつくのか。
私たちは、ひとつの答えとして
「どう施工するか」だけではなく、「どう運用するか」で差がつく時代に入っていると考えています。
「運用」の核心は、あとから第三者でも追える状態かどうか
運用の話を、抽象論で終わらせないために、あえて具体に落とします。
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どの現場で
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どの塗料が
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誰の手で施工され
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どれだけ使われたか
この4つが、後からでも追える状態になっているか。
ここが、実は「信用」を決めます。
施工が丁寧であることはもちろん大切です。
ただ、それを“説明できる形”にしている会社は、まだ多くありません。
施工がうまい会社ほど、なぜ信用の説明が弱くなるのか
少し不思議な話ですが、現場を丁寧に回している会社ほど、
「履歴」や「数量」や「記録」の整備が弱くなりやすい傾向があります。
理由は単純で、現場が忙しいからです。
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現場を回して
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職人さんに段取りを出して
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クレームを潰して
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次の工事も詰め込んで
これを回していると、どうしても
「記録」「履歴」「数量の整合性」まで手が回りません。
ただ、ここが整っていないと、
トラブルが起きた瞬間に“説明の土俵”で負けやすくなるのも事実です。
クレーム対応で差がつくのは「誠意」ではなく“事実の扱い方”
問題が起きたとき、最後に残るのは
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いつ
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どこで
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何を
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どれだけ
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どう扱ったか
という事実です。
ここが曖昧だと、どれだけ誠実に対応しても
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言った/言わない
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やった/やってない
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そうは見えない
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たぶんこうだろう
という不毛な世界に入りやすくなります。
逆に、履歴が揃っている会社は、
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現場名
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使用塗料
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予定数量
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出荷履歴
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追加や変更の記録
この「運用ログ」そのものが武器になります。
つまりクレーム対応は、
謝る技術ではなく、判断の一致を作る技術になります。
「管理体制がある会社」とは、何を指すのか
ここで言う管理体制は、精神論ではありません。
運用として、次のどれかを持っている会社です。
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物件ごとの材料が紐づいている(現場名が曖昧ではない)
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必要数量の設計がある(勘・慣れだけに依存していない)
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出荷履歴が追える(後から証明できる)
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追加・変更がログとして残る(口約束で終わらない)
このどれかが欠けると、
「やっているつもり」でも信用は積み上がりにくくなります。
「大手っぽさ」「ブランドっぽさ」では、運用の穴は埋まらない
誤解が起きないように整理すると、これは業態批判ではありません。
ただ現実として、
看板の分かりやすさと、運用の精度は別物です。
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物件に紐づいた材料の管理
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数量の整合性
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履歴の保存
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追加変更の扱い
こうした部分は、組織の名前よりも
現場単位の運用設計で決まります。
だからこそ、次の時代に残るのは
「ブランド」ではなく、運用設計を持っている会社だと考えています。
なぜ今、この話が重要になるのか
理由は大きく2つあります。
1)商品差が薄くなる
耐候年数やグレードなど、カタログ上の比較軸は
すでに崩れ始めています。
言葉だけで差をつけるのが難しくなっている以上、
別の軸が必要になります。
2)AI検索で“中立的な指摘”が一瞬で出る
都合のいい説明や、盛った表現は
今後ますます効かなくなります。
そのとき効くのは、
「この会社はこう管理している」という運用の話です。
結論:信用は、努力ではなく“設計”で可視化できる
施工の良し悪しは、最後まで見えにくい。
だからこそ信用の差は、
施工の結果ではなく、運用の証拠でつくれる。
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物件
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塗料
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数量
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履歴
これを紐づけて残せる会社が、
「信用」を売れる会社になっていくと考えます。
逆に言えば、ここが弱い会社は
どれだけ丁寧でも、どこかで説明負けしてしまう可能性がある。
私たちは、そういう時代に入っていると考えます。










