多くの外壁塗装の工事をこなし、仕事はたくさんあり毎日忙しくしているが、なぜか利益が手元に残らない・・・・
と悩んでいらっしゃる外壁塗装リフォーム店経営者様も多くいらっしゃると思います。
商品には必ず「原価」と「利益」があり、価格は「需要」と「供給」のみで決まります。
どんなに忙しく働いて月に何件も成約し、完工しても売上げから原価を引いて利益が残らなければ
安定した経営から遠のいてしまいます。
今回は利益がなかなか手元に残らないと悩む経営者様の問題を考察し、課題を解決する糸口をご提案致します。
まずは外壁塗装でいう「利益」とは
利益率は売上げの中で利益の占める割合のことを指しますが、ご存知の通り「利益÷売上げ×100=利益率」で算出されます。
また利益には5種類あり、
■売上げ総利益(粗利)
■営業利益
■経常利益
■税引前純利益
■純利益
となりますが、どこを重要視するのかにもよりますが、今回は売上げ総利益(粗利)
に焦点を絞ってお話させて頂きます。
まず、一般的に外壁塗装リフォームにおいて標準的な利益率は約25~35%前後が
一番多いターゲット利益率になると思います。
もちろん会社規模や販管費率にもよるところはあると思いますが、概ね約30%くらいを
基準とされているリフォーム店様も多いのではないでしょうか。
建設業全体(新築など他の大型建築等)では概ね約20%前後が標準ですので
そこと比較すると外壁塗装リフォーム工事は、やや利益幅が大きい職種といえます。
ですが、不動産業や情報通信業界では平均利益率約50%となっているため業種別で
考えると建設業界は利益率が低い職種と言えます。
外壁塗装リフォームの経費の割合は?
以下に一般的な外壁塗装工事にかかる経費の割合の例を挙げます。
■材料費:約20%
■人件費:約40%
■足場費:約10%
■粗利益:約30%
原価が上記で70%を占め、手元に残るのが約30%となります。
やはり「塗装」は現場で実際に職人さんが作業するため人件費の部分が最も多くかかってしまいます。
ひと昔前まで建設業でよく使われていた人工計算でも15,000円/日~と言われる程ですので
ここをどれだけ効率良く各現場を回せるかによっても利益率は変わってきます。
建設業こそ利益率の把握がとても大事な理由
建設業では一般的に報酬が後払いになることが多いです。
例えば売上げが大きくてもポータルサイトからの紹介案件や下請けなどが多い場合など
利益率が低い場合には後払いに追い付かずキャッシュフローが回らなくなり
俗にいう「黒字倒産」になりかねません。目先の売上にとらわれず、
特に建設業の場合は利益率をしっかり意識することが重要です。
利益率が低い外壁塗装工事案件の特徴
一般的に利益率が低くなってしまう場合の外壁塗装リフォーム案件工事の特徴を以下に挙げます。
■知り合いからの紹介案件の工事
■ポータルサイトからの紹介案件の工事
■下請けでもらった工事
■相見積もりによる過度な値引きにより受注した元請け工事
では上記項目でなぜ利益率が低いのか具体的に見ていきましょう。
■知り合いからの紹介案件工事
こちらは紹介者の顔を立てるという名目が一番ですが、その分新規獲得の
営業費用はかかっていないためそこの経費と値引きは相殺できます。
■ポータルサイトからの紹介案件工事
こちらは紹介といってもポータルサイトからお見積りを出すところまでの紹介を受けただけであり
工事確約ではありません。また相見積もりは絶対条件で尚且つ、
ポータルサイトを利用するユーザーはとにかく安さを重視する傾向があります。
そこにさらに成約後はポータルサイトへの成功報酬バックマージン(概ね工事金額の10%)を支払わなければ
いけないので当然、構造上かなり薄利となってきます。
■下請けでもらった工事
大手家電量販店や大手ホームセンターの下請けやハウスメーカーからもらった工事の場合です。
こちらもやはり、元請け工事ではないので予算の権限はありません。また当然薄利で受注し、
特に思わぬトラブル(下地調整の追加工事など)に関しては特に施主と
直接やり取りができるわけでもないため薄利となります。
■相見積もりによる過度な値引きにより受注した元請け工事
せっかく来た元請け案件工事であるため、なんとか受注しようと過度な値下げをしてまで受注してしまう
ケースです。こちらは誰しもが経験することだと思いますが、主として利益率が低い案件のみで
生計を立てられているリフォーム会社様は非常に危うい経営状況となってしまいます。
仮に大企業のように薄利多売ができる場合は違いますが、多くの中小企業経営者にとっては
低い利益率による長い支払サイトでの経営はキャッシュフローの圧迫に繋がり非常に危険な綱渡り経営と
なってしまいます。また一度安く受注してしまうことをスタンダートとしてしまうと次からも会社としての
標準価格の感覚が鈍ってしまいます。またアフター工事などが発生してしまった場合は一気に利益が吹き飛んでしまう
恐れもあります。
そのため、中小企業でのリフォーム店様の場合はサービスの充実や「外壁塗装」という「商品」に、
いかに付加価値を提案し、他社と比べ、より差別化を図った商品設計が重要になってきます。
外壁塗装リフォームの利益率を改善するためには?
では、具体的に利益率を改善するにはどのようにすれば良いのか
■販売単価を上げる
外壁塗装リフォーム工事は少なくとも1件あたりの工期が2~3週間はどうしてもかかります。
またその分管理もしなければいけないので契約したらそれで終わりというわけにもいきませんし、
動かせる職人さんの数にもかかわってきます。そのためどんだけたくさん受注をしても
1ヵ月で施工できる棟数というのは明日からすぐに増やせるものでもありません。
なので、1件あたりの販売単価を向上することにより少ない棟数でも利益率を改善していく必要があります。
例えば、シリコン塗装で100万円前後での受注が主であったリフォーム店様はもっと受注単価の高い
フッ素塗装や無機塗装での120万~160万前後での高額商品での受注を主とできるように
営業トークから社内教育、商品設計を見直す必要があります。
またさらに当社での提供サービスである塗料メーカーと業務提携したオリジナルブランド塗料の活用で
他社には提案できない自社だけの取り扱い商品で差別化を図った付加価値のご提案が可能になります。
■経費の見直し
塗装工事で経費で、もっとも多くの割合を占めているのが職人さんの手間代です。
こちらは例えば、工期をお施主様のいいなりになるのではなく、
職人さんの手がすいている時期に施工時期をコントロールしたり、使う塗料を絞って
また色も毎回、何百色もある日塗工から選ぶのではなく標準色の中からさらに
自社独自で絞り数色の中から選ぶ変わりにお得になるようなパッケージ商品を新たに設けることで
不良在庫の削減により経費削減へつながります。
また宣伝広告費の見直しも重要です。チラシでもWEB広告でも出したら出しっぱなしにせず、
必ずしっかりと費用対効果の計測を行うことが重要です。
そのうえで1件あたりのコンバージョン単価をさげていくことで利益率の向上へ繋がります。
外壁塗装リフォーム店様の利益率改善方法のまとめ
利益率の改善には「売上げ単価の向上」と「経費削減」のどちらかには最低でも手を付ける必要があります。
しかし、急な価格改定は社内の体制が整わずに行うと急激な売上げ減を引き起こす可能性がありますので
まずは、自社の「外壁塗装」という提供商品の付加価値を見直すところからはじめることをおすすめします。
また当社では、ほぼ全メーカーの塗料を扱うの塗料の専門商社として最適な塗料選定や適切な利用方法のご提案、
外壁塗装リフォーム業に取り組むリフォーム店様への
他社とは違う付加価値を提供できる商品設計のお手伝いを塗料専門商社の立場からアドバイスさせて頂いております。
例えばオリジナルブランド塗料をはじめ、塗料のオンラインショールームやその他
塗料商社の社内設計によるチラシや塗料カタログなどの販促物作成などもデザインから印刷まで一貫して当社で
行うことが可能です。
ライバル企業がどんどん参入する外壁塗装業界において「差別化を図る商品設計」は欠かせないものとなっています。
そのためのお手伝いを是非、当社でご提案させて下さい。
☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡
創業60余年塗料専門商社コジマヤグループ
コジマヤ興業(株)リフォーム支援事業部
☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡☆彡
こちらの外壁塗装情報誌と類似の記事はコチラ↓↓