
塗装店のホームページを見ると、多くの会社が施工事例を掲載しています。
きれいに塗り替えられた住宅の写真と、
「○○市 外壁塗装工事」
「使用塗料:○○」
「施工期間:約○週間」
といった基本情報。
もちろん、完成した住宅を見せることは大切です。
しかし、施工事例を「完成した建物を紹介するページ」だけで終わらせてしまうのは、
少しもったいないと私たちは考えています。
なぜなら、お客様が知りたいのは完成後の見た目だけではないからです。
「工事前はどんな状態だったのか」
「施工店は何を確認したのか」
「なぜこの工事を提案したのか」
「実際にどんな工事をしたのか」
こうした情報まで伝えることで、施工事例は単なる実績紹介ではなく、
その会社の仕事の進め方を伝える営業資料になります。
完成写真だけでは「何をした会社なのか」が分かりにくい
外壁塗装の完成写真は、当然ながらきれいです。
しかし、お客様からすると、完成写真だけを見ても、
「この会社だからできたことは何だろう?」
という部分まではなかなか分かりません。
塗装前と塗装後の写真があれば変化は伝わりますが、
それでも分かるのは主に見た目の違いです。
実際の外壁塗装では、その前にさまざまな判断をしています。
外壁の状態を確認する。
シーリングの劣化を見る。
ひび割れや錆を確認する。
既存塗膜や下地に合わせて施工方法を考える。
お客様の希望を聞いて塗料や仕様を提案する。
つまり、完成写真になるまでには、
施工店の調査・判断・提案・施工という過程があります。
この部分こそ、施工店による違いが出やすいところです。
「施工前」を見せると工事の意味が伝わる
施工事例にぜひ掲載したいのが、施工前の状態です。
たとえば、
外壁の色あせ
チョーキング
シーリングの劣化
ひび割れ
付帯部の錆
苔や藻の発生
などです。
完成写真だけなら、
「きれいになった」
で終わります。
一方、
施工前の状態 → 必要な処置 → 完成後
まで見せれば、
「この状態の建物に対して、このような工事をした」
という施工の意味が分かります。
これは、これから工事を検討しているお客様にとっても参考になります。
自宅と似た劣化状況の施工事例があれば、
「うちも同じような状態かもしれない」
と、自分の家に置き換えて見ることができるからです。
「なぜその提案をしたのか」を一言入れる
施工事例をより役立つ内容にするために、長い文章を書く必要はありません。
たとえば、
「シーリングの劣化が進んでいたため、塗装とあわせて打ち替えをご提案しました」
「日当たりの悪い面に藻の発生が見られたため、現状をご説明したうえで仕様をご提案しました」
「お客様からできるだけ現在の雰囲気を残したいというご希望があり、近い色味でご提案しました」
といった程度でも構いません。
これがあるだけで、施工事例から「この会社は何を考えて工事したのか」が見えるようになります。
施工店にとっては日常的に行っている判断でも、お客様にとっては初めて知ることがたくさんあります。
専門的な説明を長く書くより、判断理由を分かりやすく一言添えることの方が重要です。
工程写真は「丁寧に施工しています」を具体的にする
塗装店のホームページでは、
「丁寧な施工」
「品質にこだわっています」
「安心施工」
といった言葉をよく見かけます。
もちろん、それ自体が悪いわけではありません。
ただ、ほとんどの施工店が同じようなことを伝えているため、
言葉だけでは違いが分かりにくくなります。
そこで役立つのが工程写真です。
高圧洗浄。
下地処理。
シーリング。
養生。
下塗り。
中塗り。
上塗り。
こうした実際の施工写真があれば、
「丁寧に施工しています」という言葉を、実際の仕事で見せることができます。
すべての工程を大量に載せる必要はありません。
その現場で特に伝えたいポイントを数枚掲載するだけでも十分です。
塗料名だけでなく「なぜ選んだか」も伝える
施工事例に使用塗料を掲載している会社は多いと思います。
これは非常に良い情報です。
ただし、
「使用塗料:○○」
だけでは、その塗料を選んだ理由までは分かりません。
たとえば、
「耐候性を重視したいというご希望から、この塗料をご提案しました」
「艶を抑えた仕上がりをご希望だったため、この仕様を採用しました」
「既存の外壁材や状態を確認し、この下塗材を選定しました」
など、簡単に理由を添えるだけでも提案の背景が見えてきます。
重要なのは、商品の説明を長々と書くことではありません。
その住宅とお客様に対して、なぜその仕様になったのか。
そこに施工店としての提案力が表れます。
お客様の要望が入ると施工事例がさらに具体的になる
可能であれば、施工前にお客様からどのような相談があったのかも掲載してみましょう。
たとえば、
「築15年を迎え、外壁の色あせが気になっていた」
「シーリングのひび割れが気になり問い合わせをいただいた」
「せっかく塗り替えるなら外観の印象を変えたい」
「できるだけ長持ちする塗料を希望されていた」
などです。
そして、
お客様の悩み → 現場調査 → 提案 → 施工 → 完成
という流れにします。
すると施工事例が、一つの小さな商談ストーリーになります。
これから同じような悩みを持つお客様にとっても、
自分に近い事例として読みやすくなります。
施工事例は「件数」だけを競う必要はない
施工実績が多い会社ほど、施工事例も大量に掲載できるでしょう。
ただし、ホームページに100件掲載している会社が、
20件掲載している会社より必ず優れて見えるとは限りません。
大切なのは、一つひとつの施工事例から何が分かるかです。
完成写真と工事金額だけの事例を100件並べる方法もあります。
一方で、
どんな相談だったのか。
建物はどんな状態だったのか。
何を提案したのか。
どんな工事をしたのか。
どう仕上がったのか。
まで分かる事例を蓄積する方法もあります。
施工件数を見せることと、施工内容を見せることは別の役割です。
すべての記事を長くする必要はありませんが、
特に自社らしい施工や提案ができた現場については、詳しく紹介する価値があります。
施工事例は商談中のお客様にも見せられる
施工事例は、Google検索からホームページを訪れた人だけのものではありません。
商談でも活用できます。
たとえば、お客様の住宅に似た事例があれば、
「同じような外壁で、以前このような施工をしました」
「こちらのお宅では同じような劣化があり、このように補修しています」
と、実際の事例を見せながら説明できます。
口頭だけで説明するよりも、具体的なイメージを持ってもらいやすくなります。
つまり施工事例は、
集客用コンテンツであると同時に、営業担当者が使える提案資料にもなる
ということです。
良い現場ほど「写真を撮っていなかった」ではもったいない
施工事例を充実させようとしても、工事が終わってからでは撮れない写真があります。
特に、
施工前の劣化箇所
補修前後
下地処理
塗装途中の工程
などは、そのタイミングを逃せば撮影できません。
そのため施工事例を活用するのであれば、ホームページ担当者だけに任せるのではなく、
現場側にも、「施工事例として残す写真」を意識してもらうことが重要です。
毎回完璧な写真を撮る必要はありません。
施工前・重要な劣化箇所・特徴的な工程・完成後。
まずはこのあたりを残すだけでも、施工事例の作りやすさは大きく変わります。
施工事例は「自社の仕事」を蓄積する場所
施工店が日々行っている仕事には、本来たくさんの情報があります。
現場を調査した。
劣化を見つけた。
施工方法を考えた。
塗料を選んだ。
お客様へ説明した。
職人が施工した。
そして建物が完成した。
ところがホームページに完成写真しか掲載しなければ、
その大部分はお客様には見えません。
だからこそ施工事例では、完成した住宅だけでなく、
そこに至るまでの自社の仕事も少しずつ見せていくことが大切です。
「施工事例を更新しなければならない」と考えると負担になります。
そうではなく、
自社が毎日行っている仕事を、将来のお客様のために残していく。
そのように考えると、施工事例は単なるホームページ更新ではなく、
会社の営業資産として積み上がっていきます。
塗料を通じて、施工店様をサポートしています。
コジマヤ興業株式会社は、塗装店様・リフォーム店様・工務店様へ塗料を販売する専門商社です。
各種メーカー塗料やPB塗料のご提案はもちろん、日頃お付き合いのある施工店様からは、
営業資料づくりなど、塗料販売の枠を超えたご相談もいただいています。
私たちは、塗料を納品して終わりではなく、施工店様の身近なパートナーとして、
お役に立てる情報やサービスをご提案しています。









